アジアの純真

タイでの日常生活

#001 タイ生活

ヤシの木漏れ日


第1回目の記事なので、普段の生活についてお届けしたいと思います。

 

私の住まいは、バンコクの下、海側、南に位置します「サムットプラカーン区」にあるコンドミニアムの25階に在住しています。

 

大きな窓が2つあり、なんと開くこともできます。

日本では転落防止の対策が講じられていることが多いかと思いますが、フリーで大きく開くので最初は怖かったのですが、落ちないように、また物を落とさないように自分自身で気をつければいい事だと考えを切り替えました。

 

こういう視点の切り替えや気づきが毎日のように起こり、いかに日本での生活がパーフェクトだったか(言い方を変えると「神経症的環境」)だったのか、と思います。

 

日本をディスるわけではないですが、落ちるのが怖ければ落ちないように気を付ければいわけで、安易にルール強化や強制拘束的に陥るのはなぜなのか、非常に興味深いです。

 

例えば、子供公園でも昔は遊具が沢山あり、中には子供だけで遊ぶには危険な遊具がありましたが、いまではたいてい撤去されてしまい、その上「花火禁止」「ボールの持ち込み禁止」「犬禁止」「みんなの公園です。静かに遊びましょう」といった看板が貼られ、遊んでいる子供なんていない、という状況の区もあります。

※私が住んでいた東京近郊の公園ではやや自由で子供が活発に遊んでいましたが、中心区では誰も遊んでいない公園に前述の張り紙が目立ちました。

 

タイから一旦東京へ戻り、新宿の横断歩道で信号待ちをしていると、有名お笑い芸人の大きなアナウンスで「〇〇は迷惑行為です。〇〇は犯罪です。」と聞こえてきます。

 

パフォーマーを動画撮影しようとすると、厳しく咎められます。(これはどういうこと?)

 

悪意がなくても、迷惑をかけないように気を張りつめていても、次から次へと社会的圧力に包囲されます。

 

自分が犯罪者のように思えてくる、自分がいては迷惑なんじゃないかと思えてくる、そんな事を感じました。

 

タイへ戻り、2週間程は日本社会の映像とアナウンスによる強力な洗脳状態にあり、外に出るのが怖い症候群に軽く陥っているので、主に室内暮らしになってしまいますが、当然、食材の買い出しなどで外へ出ざるを得ない状況になります。

 

すると、コンビニの顔見知りの店員さんが最高の笑顔で迎えてくれ、マーケットの顔見知りのバイヤーさんも私を見つけると笑顔で積極的に挨拶をしてくれます。

 

お客だからかもしれません。

ですが、バイヤーさんでも不愛想な人は不愛想を貫きますし外国人(日本人ですが中国人に間違えられる確率が高い私です)を嫌がる人も多かったりで、客だから笑顔で接するというわけではないようです。

 

そのように、なんとなく受け入れられている感覚と、信号があっても誰も守らない交通事情により、「死なないように気を付けないとすぐに交通事故に遭う」という環境が、日常生活に張り合いをもたらしてくれます。

※タイの交通事故数は世界有数。

 

どうせいつかは死ぬにしても、タイで交通事故はただのハプニングです。

 

このような環境が、日本社会の洗脳から抜け出すために一役買ってくれます。

 

本当に寛容で、失敗を笑って済まし、誰かがいつもこちらを見ていて、生きている魚に驚いただけで笑いが起きたり、心配して助けてくれたりしてくれます。

 

それもお節介や押し付けには全く感じない、よく観察して必要な分だけ助けてくれる人達がタイの方々です。

本当に大好き!

 

この活力と優しさと鷹揚さと生きる力を教えてくれたタイの皆さんに感謝の気持ちが溢れます。

 

日本に帰国した日、あまりの落差にホームシック発症して少し泣いたのは秘密です。

 

バンコク以外でのタイ生活がどのようなものか、すこしでも伝わりましたら幸いに存じます。

日本で「なにかおかしい」という漠然とした感覚や、自己否定感を感じている方、状況が許すならタイで、観光ではなく少し腰を据えた日常生活を試してみることをお勧めしたいです。

 

では今回はこんなお話ですみません。

今後も継続して記事にしていきたいと思います。

もしお時間があれば、質問やリクエストをコメント頂ければできる限り答えていきたいと思います。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。